雪見さん家の末っ子は病弱!?8 (ページ35)

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悔しいね… ページ35

紫side

紫『真都〜ゆーっくりお薬吸って〜』

白「ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ、ﾊｱｯ､ｹﾞﾎｯ､」

真都が夜久しぶりに喘息発作を起こした。
さらに、明日から旅行に行こうと話していたところだった。物も準備して、あとは明日行くだけだったんだけど…これじゃあ、行けないよね…

紫『ダメだ、落ち着かない。
真都〜ちょっとちっくんね〜』

白「やだ！ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ､ｹﾞﾎｯ､」

そうだよな、点滴をするってことは明日行けないということを示すことになるんだもん。
でも、ここは心を鬼にして…

紫『翔太！真都の左腕抑えて！
大介は、体抑えて。涼太は、悪いんだけど抑制帯持ってきて。』

「やだぁぁぁぁぁぁ〜！ｹﾞﾎｯ､ｹﾞﾎｯ､ｹﾞﾎｯ､ｵｴｯ」

紫『真都ごめんな〜
ちょっとちっくんさせて〜』

「ｹﾞﾎｯ､ｹﾞﾎｯ､いやぁぁぁぁ！いだぁぁぁぁぁぁい！」

紫『翔太、入んねぇ。
ちょっと強めに抑えて。』

青『分かった。真都ごめんな。』

「やだぁぁぁぁぁぁ！」

紫『よし終わり。
あ、2人とももう少しだけ腕抑えてて。』

赤『ごめん、お待たせ。
真都、ちょっと落ち着くまでこれ付けさせてね。』

「うわぁぁぁぁぁん！にぃにのいじわる〜！」

紫『ごめんな、真都。』

俺がもっといい医者だったら…こんな事にならなかったんだよな…

そう思ったら、こみ上げてくるものが…
急いで部屋の外に出て静かに涙を流した。

桃『辰にぃ…？
ごめんね、辛い想いさせちゃって。』

気がつくと大介がそばに来て背中を摩ってくれていた。

紫『大介…俺、本当に真都のお兄ちゃんで良いのかな。
もっと真都のこと考えて、治療できる人にならないとダメだよね。
ｯﾊｱｯ、ﾊｱｯ､』

桃『ゆっくり深呼吸。大丈夫、落ち着こう。

辰にぃは立派な真都のお兄ちゃんで、真都の主治医だよ。
真都のこと考えてたから、点滴して早く治してあげたいって思ったんでしょ？

その判断は間違ってないよ。』

紫『ｯｸﾞｽｯ、でも、点滴させちゃったから、ﾋｸｯ、真都楽しみにしてたのに、ｸﾞｽｯ』

桃『確かに今回の旅行は残念ながら無しになっちゃう。けどね、これで旅行行っても気になっちゃってちゃんと楽しめないからさ、これはこれで良かったんだよ。』

紫『ｯｸﾞｽｯ、そうかな、ﾋｸｯ』

桃『そうそう！
だからそんな暗い顔しないの〜笑
ほら、いつも通りすまぁーいる笑』

紫『ｸﾞｽｯ、ふふっ、ありがとう。大介。』