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「ん!美味しい。キムチを天ぷらにしたんですか?」
「…しちゃいました。」
「食感が楽しめていいですね。さすがです。たしかレストランで働かれてたって、」
そこまで言って口を噤んだ。
過去形で話す彼は、私が辞職したことを知っているということ。
「淳さん、よくAさんのお話をされるんですよ。」
「そうですか…。」
にしても話しすぎな気がする。
でも他のお客さんは私が辞めたことを知らない様子だった。
「心配してましたよ。Aさんがお仕事を辞めてしまったこと。何かあったんじゃないかって。」
「…。」
私は辞職した理由を誰にも話していない。
話すことができないと言った方が正しいかもしれない。
「舘様…、宮舘さんは父と仲がいいのですね。」
「普段通りに呼んでいただいて構いませんよ。」
少し強引な話題変更だったけれど、彼はそれに乗ってくれた。
「淳さんは両親のキューピットなんです。」
「え?キューピット?」
「父と淳さんは高校生の頃からの同級生でして。」
「は、」
「夏になると2人でよく海へサーフィンに行っていたそうです。その時に父が母に一目惚れして。でも当時、父は人見知りで自分から話しかけるなんてできなかったんです。代わりに淳さんが話しかけて、そこから密にコミュニケーションを取ることができたと。」
「なるほど…。」
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涼-suzu-(プロフ) - 蓮和さん» ありがとうございます。みやだてくんはやっぱりバブめですよね。笑 共感していただける方がいて嬉しいです。次回もよろしくお願い致します(՞ ܸ. .ܸ՞)" (4月2日 16時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
蓮和(プロフ) - 完結おめでとうございます!垢は違いますが毎度コメントさせていただいてますバケモノです。素敵な作品をありがとうございました!!宮舘さんとの恋ってやっぱりいいですよね(?)私も宮舘さんは結構バブい域にいると思ってますw 第8弾も楽しみです! (4月1日 21時) (レス) @page45 id: 69e5d6eaed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2024年3月25日 17時