ページ ページ7
『待って待って待って待って。』
その日の舞台が終わって、私は現実を受け止められないでいた。
舞台裏の隅でタオルを顔に押し付けていると滝沢くんが絡んでくる。
滝沢｢珍しい。凪が冷静じゃない。｣
『冷静になれるわけないじゃないですか。』
滝沢｢痛、笑 この子先輩叩いた笑｣
『カメラ撮らないでホントに。』
滝沢｢え、号泣？マジ？泣いてるの？笑｣
『もうやだ滝沢くんあっち行って。』
感情がぐちゃぐちゃで涙が溢れてるのを見せたくなかったのに、滝沢くんは何故か嬉しそうにしてカメラマンさんはしっかり撮っている。
深澤｢ちょっと滝沢くん、俺らのメンバーいじめないで下さいよ笑｣
佐久間｢わははっ笑 泣いちゃったの凪ちゃ〜ん笑｣
岩本｢よしよ〜し。｣
『もうやだ、うるさいの増えた。』
阿部｢どうしたのさ〜笑｣
渡辺｢涼太が固まってんだけど笑｣
宮舘｢…え？A泣くの？｣
『もうお前黙ってろよ涼太〜！！』
｢｢｢爆笑｣｣｣
事務所に入ってから初めて演技以外で涙を流し、同期である涼太も驚いている。
宮舘｢本当にAが泣いてるの初めて見るからビックリしちゃった。｣
そう言って涼太は私の泣き顔を隠すように頭を撫でながら胸元に寄せてくれた。
私は遠慮なく涼太の胸を借り、落ち着くまで泣いた。
『あー、もうやだ。黒歴史確定だこれ。』
宮舘｢大丈夫？｣
『大丈夫、ありがとう。』
涼太から離れ、汗だくの衣装から着替える。
私服になり、私の泣き顔を撮ったカメラマンが寄ってきた。
『マジで使わないでくださいよアレ。』
ｶﾒﾗﾏﾝ｢それは上と相談ですかね、笑｣
『嫌だよ本当に、黒歴史笑』
ｶﾒﾗﾏﾝ｢ちなみに涙の理由とか聞いても良いですか？｣
『やだって言っても聞き出すんでしょ知ってる。』
ｶﾒﾗﾏﾝ｢ふふふふ笑｣
楽しそうに笑いやがって…
『感情ぐちゃぐちゃだったんですよ。嬉しさは勿論ありましたけど、正直私なんかが素敵な彼らと一緒にいていいのか、という気持ちが強くて。
不安、なんですかね私。』
ｶﾒﾗﾏﾝ｢やっぱり事務所唯一の女性というのも気になりますか？｣
『そうですね。こんななりしてるとはいえ、性別はどう足掻いても女は女なので。てか普通にソロで活躍してくと思ってたので、グループ活動っていうのが今本当に驚きです。
多分それらが頭の中でぐちゃぐちゃしちゃって、理解追いつかなくての涙だったんだと思います、笑』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1060人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛結(プロフ) - 私は凪ちゃんのスカート姿見たいよ！見たいよおお！！ (4月3日 14時) (
レス) @page47 id: 6e8b454d13 (このIDを非表示/違反報告)
愛結(プロフ) - もう尊い。その言葉に尽きる。いつも楽しみにしています！更新ありがとうございます！ (4月3日 14時) (レス) @page46 id: 6e8b454d13 (このIDを非表示/違反報告)
つむぎ(プロフ) - 読み始めたばかりですが、とても読みやすいし面白かったです！作者様のペースで更新してくれたら、とても嬉しいです！更新待ってます！ (3月20日 2時) (レス) id: 0f350c242c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なーー | 作成日時：2024年3月14日 11時
